MakeShopとShopifyの違いとは、日本市場への最適化度合い・費用構造・カスタマイズ自由度の3点に集約されます。
ECサイトを新たに構築する際、あるいは既存のプラットフォームからの移行を検討する際に、この2つのサービスは必ずと言っていいほど比較対象に挙がります。しかし「どちらが優れているか」という問いに対する答えは、事業規模・販売スタイル・ターゲット市場によって大きく異なります。
このテーマは以下の3つに分解できます。
- MakeShopとShopifyそれぞれの基本的な特徴と強み
- 費用・機能・日本市場対応力の具体的な違い
- 事業タイプ別の選び方の基準
本記事では、EC事業の構築・集客・売上設計を支援してきた株式会社猫の手の視点から、両プラットフォームの違いを整理します。なお、本記事の費用データはMakeShop公式サイト(2025年7月時点)の情報をもとに記載しています。
目次
MakeShopとShopifyの基本情報
MakeShopとはどのようなサービスか
MakeShopは、GMOメイクショップ株式会社が提供する日本製のECプラットフォームです。2004年のサービス開始以来、国内EC事業者を中心に導入が広がり、現在は12,000社を超えるショップに導入されています。流通総額・店舗数ともに国内トップクラスの実績を持ちます。
MakeShopのプレミアムプランは月額13,750円(税込)、初期費用11,000円(税込)で利用できます。プレミアムプランの利用ショップの平均年商は2,597万円(2020年、1年以上利用ショップの平均)に達しており、売れるECサイトを構築するための651機能が標準搭載されています。
最大の特徴は、日本の商習慣・決済環境・物流システムに最初から対応している点です。コンビニ払い・代金引換・銀行振込といった日本特有の決済手段が標準で利用でき、ヤマト運輸や佐川急便との連携も整備されています。
Shopifyとはどのようなサービスか
Shopifyは、カナダのShopify Inc.が提供するグローバルECプラットフォームです。世界175か国以上で利用されており、世界シェアトップクラスのECプラットフォームとして知られています。
Shopifyの強みは、アプリエコシステムの豊富さとデザインの自由度にあります。世界中のクリエイターが公開する多様なテンプレートを購入・利用でき、柔軟で高度なカスタマイズが可能です。また、越境EC・多言語・多通貨への対応が備わっており、グローバル展開を視野に入れた事業者に選ばれやすい構造を持ちます。
法人向けGrowプランの月額は13,500円で、MakeShopのプレミアムプランとほぼ同水準です。ただしShopifyペイメント以外の決済サービスを利用する場合は別途取引手数料が発生します。
MakeShopとShopifyの費用を比較する

月額費用と決済手数料の構造
費用比較で最も重要な視点は、月額料金だけでなく決済手数料を含めたトータルコストで判断することです。
MakeShopのクレジットカード手数料は3.19%(月間決済金額50万円以上の場合)です。Shopifyは3.4%(国際発行カードおよびAmerican Expressは3.85%)となっており、MakeShopのほうが手数料率は低く設定されています。
MakeShop公式サイトが公開している月商別トータルコストシミュレーション(2025年5月時点)によると、以下のような差が生じます。
- 月商50万円:MakeShop 28,347円 vs Shopify 52,181円
- 月商100万円:MakeShop 38,874円 vs Shopify 62,462円
- 月商500万円:MakeShop 123,090円 vs Shopify 144,710円
売上規模が大きくなるほどMakeShopのコスト優位性が高まることがわかります。ただしこのシミュレーションは特定の条件(カード売上構成比60%・注文単価1万円など)をもとに算出されたものです。自社の決済構成比や売上規模に合わせた個別試算をお勧めします。
日本の商習慣対応機能を含めたランニングコストの差
月額費用だけの比較では見えてこない重要な視点があります。それは日本のEC運営に必要な機能を揃えた場合のトータルコストです。
MakeShopはポイント機能・会員ランク制度・配送時間帯指定・再入荷お知らせ・お気に入り登録・複数配送先指定などが標準搭載されており、追加費用なしで利用できます。
一方Shopifyでは、これらの機能を実現するために有償アプリの追加導入が必要になるケースが多くあります。たとえばポイント機能は約1,323円/月〜、会員ランク制度は約3,674円/月〜、配送時間帯指定は約1,440円/月〜、再入荷通知は約1,470円/月〜、お気に入り登録は約2,940円/月〜、複数配送先指定は約4,263円/月〜が目安です(2025年7月時点・1ドル=147円換算)。
必要な機能を揃えていくと、月額費用の差以上にランニングコストが膨らむ可能性があります。「見た目の月額」より「長期的なランニングコスト」で比較することが重要です。
日本市場対応力の違い
日本の商習慣への対応
日本のEC市場には独特の商習慣が根付いています。MakeShop公式サイトによると、日本では約97%が何らかのポイントサービスを利用しており、約60%がポイントが多い店を優先的に選ぶとされています。また会員ランク制度では43.5%のユーザーがランクアップ目前で追加購入する傾向があります。
配送時間帯指定については、いつ届くか分からないことが理由で約30%以上のユーザーがカゴ落ちするとされており、細分化した時間指定が無料でできることが日本では当たり前の水準となっています。
また、日本のキャッシュレス比率は42.8%と低く、代引き・後払い・コンビニ払いなどの現金系決済手段への対応が重要です。贈答文化が根強い日本では、熨斗・ラッピング・メッセージカード対応や複数配送先指定も購買率に直結します。
MakeShopはこれらの機能を標準搭載しています。Shopifyは日本語対応が進んでいるものの、多くの機能がアプリの追加導入や別途費用を必要とします。
サポート体制の違い
運用担当者の負担という観点では、サポート体制の差も重要です。MakeShopは電話・メール・日本語対応・無料ECアドバイザーがすべて利用可能です。Shopifyは電話サポートがなく、日本語対応・無料ECアドバイザーも提供されていません。
特にEC運営の経験が少ない担当者や、社内にEC専任者がいない企業にとっては、サポート体制の充実度が運用の安定性に直結します。
拡張性と保守の違い
MakeShopは自社開発の機能として提供しているため、困ったときはサポート窓口ひとつで調査依頼から解決までワンストップで対応できます。また、makeshop側が機能開発を継続するため、利用者自身がシステムを更新する必要がありません。
Shopifyはサードパーティ製アプリが豊富で選択肢は多いですが、アプリ間でUIやスクリプトの衝突による不具合が起こることがあります。その場合、各ベンダーへの個別対応が必要になり、原因の特定と復旧に時間がかかるケースがあります。
越境EC・グローバル展開への対応
海外販売・越境ECを視野に入れる場合、Shopifyの優位性は明確です。多言語・多通貨対応、海外決済との連携、グローバルな配送設定が備わっており、世界展開を前提とした設計になっています。
MakeShopも海外販売機能を無料で利用でき、言語・決済・物流の事前準備が不要で、国内と同じオペレーションで運用できる点が特徴です。ただし完全に海外販売仕様のECサイトを構築したい場合はShopifyのほうが適している場面もあります。
海外展開を検討する際は、目的・リソース・運用体制を十分に整理した上でプラットフォームを選ぶことをお勧めします。
BtoB ECにおける両プラットフォームの違い
MakeShopのBtoB対応
MakeShopはBtoB EC構築においても対応力を持ちます。会員専用のログイン制限機能・任意の相手のみ閲覧できるページ設定・会員ランク別価格設定・掛け率管理・請求書払い対応など、法人取引に必要な機能が標準またはオプションで利用できます。エンタープライズプランではBtoBオプションが0円で利用可能です。
株式会社猫の手がMakeShopを活用したBtoB EC支援を行った事例では、月商100万円から月商1,000万円への成長を実現しています。BtoB ECは受注管理・在庫連携・請求処理の設計が売上拡大の鍵となりますが、MakeShopはこの領域での国内実績が豊富です。
ShopifyのBtoB対応
ShopifyはShopify Plusプランにおいて、BtoB向けの機能(企業アカウント管理・カスタム価格・支払い条件設定など)を提供しています。グローバルなBtoB展開を視野に入れる場合はShopify Plusが有力な選択肢になりますが、費用は大幅に上がります。国内市場に絞ったBtoB ECであればMakeShopのほうがコスト効率よく構築できるケースが多いと言えます。
事業タイプ別の選び方
MakeShopが向いている事業タイプ
- 国内市場を主な販売先とするEC事業者
- ポイント・会員ランク・配送時間帯指定など日本の商習慣への対応を重視する企業
- 売上規模が大きく、決済手数料を抑えてランニングコストを安定させたい企業
- 電話サポート・ECアドバイザーなど手厚いサポートを必要とする担当者
- BtoB ECを国内で構築・運用したい企業
Shopifyが向いている事業タイプ
- 越境EC・海外販売をメインに展開するブランド
- デザインの自由度を最大限に活かしたいD2Cブランド
- アプリを活用して機能を柔軟に拡張したい事業者
- グローバルなBtoB展開を目指す企業
- 高度で専門的なカスタマイズ知識を持つ開発者がいる企業
プラットフォーム選定で見落とされがちな視点
「作ること」より「売ること」を設計する
MakeShopとShopifyの比較において、多くのEC担当者が陥りやすい落とし穴があります。それは「どちらのプラットフォームが優れているか」という問いを立てることです。
プラットフォームはあくまで器です。重要なのは、そのプラットフォームの上にどのような売上構造を設計するかという点にあります。株式会社猫の手がEC支援を行ってきた経験から言えることは、プラットフォームの選定よりも、UI/UX設計・集客導線・購買フローの設計のほうが売上への影響が大きいという事実です。
MakeShopを使って月商100万円から月商2,000万円に成長した事例が存在します。どちらのプラットフォームを選ぶかよりも、その後の設計・運用・改善サイクルのほうが売上を決定づけます。
導入後の運用体制を先に考える
プラットフォーム選定と同時に、導入後の運用体制を先に設計しておくことをお勧めします。社内に運用担当者がいるか、外部パートナーに委託するか、アプリや追加機能の管理コストをどう見るか、この3点を先に整理しておくと、プラットフォーム選定の基準が明確になります。
導入事例:MakeShopを活用したEC売上改善の実例
株式会社猫の手がMakeShopを活用して支援したあるメーカーのEC事業では、サイト構築後に集客導線の見直しとコンテンツ設計を組み合わせることで、月商100万円から月商2,000万円への成長を実現しました。
このケースでEC事業責任者の方からは「MakeShopを選んだこと自体は正解でしたが、最初は売上がまったく伸びず困っていました。サイトを作っただけでは何も変わらないということを痛感しました。猫の手さんに集客設計と導線を整えてもらってから、売上の動きが変わりました」というコメントをいただいています。
BtoB ECの支援事例では、MakeShopのBtoB向け機能を活用することで月商100万円から月商1,000万円への成長を支援しています。プラットフォームの選定と同時に売上構造の設計を行うことが、費用対効果を高める最短ルートです。
MakeShopとShopifyの比較まとめ
- 月額費用はほぼ同水準ですが、日本の商習慣対応機能を揃えたトータルコストではMakeShopが有利です
- クレジットカード手数料はMakeShop3.19%に対しShopify3.4%で、売上規模が大きくなるほど差が広がります
- 電話サポート・ECアドバイザー・日本語対応はMakeShopのみ標準提供されています
- 越境EC・高度なデザインカスタマイズ・グローバル展開を重視する場合はShopifyが適しています
- どちらのプラットフォームを選んでも、売上を作るのはその上に設計された集客・購買・リピートの構造です
MakeShopとShopifyへのよくある質問
Q. MakeShopは無料で試せますか?
MakeShopは15日間の無料体験が用意されています。クレジットカード登録不要で試せるかどうかを含め、最新の体験条件はMakeShop公式サイトでご確認ください。実際の操作感や機能を確認した上で導入を判断することをお勧めします。
Q. MakeShopからShopifyへの移行は難しいですか?
商品データ・顧客データ・受注データの移行は技術的に対応可能ですが、デザインテンプレートの再構築・決済設定の変更・SEO設定の引き継ぎなど相応の工数がかかります。移行を検討する場合は移行コストと移行後のメリットを費用対効果で判断することをお勧めします。
Q. 中小規模のEC事業者にはどちらが向いていますか?
国内市場での販売を主軸とする中小規模のEC事業者には、日本語サポートの充実・低い決済手数料・日本の商習慣対応機能の標準搭載を考慮するとMakeShopが選ばれやすい傾向にあります。ただしデザイン性を重視したい場合や海外展開を見据えている場合はShopifyも十分に検討に値します。
Q. BtoB ECにはどちらが適していますか?
国内のBtoB EC構築であればMakeShopが実績・機能・コスト面で優位に立つケースが多いです。グローバルなBtoB展開を目指す場合はShopify Plusが選択肢になりますが、費用が大幅に上がる点を考慮する必要があります。
Q. Shopifyで日本向けECを運営する際の注意点は何ですか?
ポイント機能・会員ランク・配送時間帯指定・再入荷通知・複数配送先指定など、日本のEC運営に必要な機能の多くが有償アプリの追加導入を必要とします。アプリを追加するほどランニングコストが増加し、アプリ間の不具合リスクも高まります。導入前に必要な機能とそのコストを試算しておくことが重要です。
Q. プラットフォームを選ぶ前に何を決めておくべきですか?
販売対象(国内・海外・BtoB・BtoC)・想定売上規模・社内の運用体制・必要な機能とそのコスト、この4点を先に整理しておくとプラットフォーム選定の基準が明確になります。プラットフォームを先に決めてから事業設計をするのではなく、事業設計を先に行ってからプラットフォームを選ぶ順番が重要です。
MakeShopの導入・活用を検討している方へ
プラットフォームの選定はEC事業の出発点のひとつに過ぎません。MakeShopを選んだとしても、Shopifyを選んだとしても、その後の集客設計・UI/UX設計・購買導線の構築によって売上は大きく変わります。
株式会社猫の手は、ECサイト制作から集客・売上構造の設計まで一貫して支援するEC総合支援会社です。MakeShopを活用したEC構築・グロース支援の実績を持ち、月商100万円から月商2,000万円への成長支援、BtoB ECでの月商1,000万円達成など、売上構造から設計するEC支援を提供しています。
MakeShopの導入・活用・移行についてご相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。
つまりMakeShopとShopifyの選び方とは
つまりMakeShopとShopifyの選び方とは、「どちらが優れているか」ではなく「自社の事業設計にどちらが合っているか」で判断するものです。国内販売・日本の商習慣対応・低い決済手数料・手厚いサポートを重視するならMakeShop、グローバル展開・デザイン自由度・アプリ拡張を重視するならShopifyが適しています。そしてどちらを選んだとしても、売上を作るのはプラットフォームではなく、その上に設計された集客・購買・リピートの構造です。
この記事を書いたのは・・・
猫の手 web部門
株式会社猫の手のweb製作部門です!のECサイトに関するおすすめ情報やWEB製作に関する情報を発信していきます。makeshopやカラーミー、shopifyやeccubeなどECサイトのサービス情報も発信していきます。

