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ECサイトのSEO成果は、プラットフォーム選択で決まる
ECサイトの売上が伸び悩む理由の多くは、「プラットフォーム選択の段階で決まっている」という事実をご存知でしょうか。
MakeShop、Shopify、EC-CUBEなど、複数のプラットフォームがありますが、それぞれが異なるSEO制約を持っています。立ち上げ後に「検索順位が上がらない」「他社より表示速度が遅い」という悩みが生じるのは、その多くがプラットフォーム選択時の構造的な問題に根ざしているのです。
制作会社から「SEO対策をしましょう」と提案されても、プラットフォームの基本設計に制限がある場合、後付けの施策では限界があります。食品ECで月商100万円から2,000万円に成長させた事例も、実はプラットフォーム選択と同時にSEO戦略を立て直すことで実現しました。
このセクションでは、プラットフォーム選択がSEO成果にどのような影響を与えるのか、その本質を掘り下げていきます。
なぜプラットフォームがSEO格差を生むのか
SEO対策というと、多くの経営者やWeb担当者は「キーワード選定」「コンテンツ作成」といった施策を想像します。しかし、それらの施策が機能するかどうかは、プラットフォームの技術的基盤に大きく左右されるのです。
例えば、テンプレート型のMakeShopは、初期投資が低く導入が簡単という利点がある一方で、HTMLタグの自由度が限定されます。一方、Shopifyはカスタマイズ性に優れていますが、海外拠点のプラットフォームのため、日本国内のサーバー最適化という点では課題があります。EC-CUBEは自社構築できる分、対応可能な施策幅は広いものの、セキュリティ維持やシステム管理の負担が増えます。
これらの制約は、以下の4つの領域で具体的に現れます。
- テンプレート構造の自由度
- メタデータやスキーママークアップの実装可能性
- ページ表示速度の理論値と実現可能性
- プラットフォーム固有のペナルティリスク
これらの領域で制約が大きいほど、検索流入の伸び代が小さくなるということです。
見えない制約が売上を圧迫する仕組み
プラットフォームの制約が売上に直結する理由は、検索結果の表示位置に影響するからです。
Google検索は、単なるキーワード一致だけでランク付けしていません。ページの技術的な最適化、表示速度、構造化データの正確さ、内部リンク構造の論理性など、多くの要素を総合的に評価しています。プラットフォームがこれらの要素を提供できないほど、競合サイトと比較された際に不利になります。
実例で考えてみましょう。ある美容商社がMakeShopを導入した場合、キーワード「○○クリーム おすすめ」で上位表示を目指したとします。競合がShopifyを使用していれば、その競合は以下の点で有利になります。
- カスタムHTMLタグの自由な実装により、より詳細なスキーママークアップを設定
- 画像圧縮とキャッシング最適化をコード層で細かく制御
- 内部リンク構造を商品カテゴリの関連性に応じて自由に設計
同じ「クリーム」という商品を扱っていても、プラットフォームの制約によって、検索結果での位置が変わるということです。月商1,000万円を目指す事業者であれば、この差異が月間50万円から100万円の売上差になる可能性もあります。
つまり、プラットフォーム選択の段階で、将来的に実現可能なSEO施策の上限値がほぼ決まるということになるのです。
ECプラットフォーム選択が制限するSEO対策の実態

プラットフォームの制約を理解するためには、具体的にどのような違いが生じるのかを可視化する必要があります。以下のセクションでは、主要なECプラットフォームごとに、SEO観点での実装可能性を比較していきます。
プラットフォーム別の技術的SEO制約マップ
ECプラットフォームを選択する際の判断基準となるのが、以下の技術的SEO制約です。
| プラットフォーム | HTMLカスタマイズ | スキーマ実装 | ページ速度 | 内部リンク自由度 | 総合スコア |
|---|---|---|---|---|---|
| MakeShop | 限定的 | 部分的 | 中程度 | 限定的 | ★★☆☆☆ |
| Shopify | 高い | 高い | 高い | 高い | ★★★★☆ |
| EC-CUBE | 非常に高い | 非常に高い | 実装次第 | 非常に高い | ★★★★★ |
| カラーミー | 中程度 | 部分的 | 中程度 | 中程度 | ★★★☆☆ |
この表を見ると、「EC-CUBEが最強」と見えるかもしれません。しかし重要なのは、スコアの高さではなく、自社の現在地と目指す売上に対して、どのプラットフォームが最適かという判断軸です。
HTMLタグ・URLクローラビリティ・サイト速度に見える差分
MakeShopを導入している食品メーカーの場合を考えてみます。管理画面でGA4を見ていると、直帰率が50%を超えていることに気づきます。原因を調査すると、商品ページのメタディスクリプションが自動生成され、そのため検索結果でのクリック率が平均3%に留まっていることが分かりました。
MakeShopではメタディスクリプションのカスタマイズが商品ごとに可能ですが、カテゴリページやキャンペーンページでは自動生成に頼らざるを得ません。一方、Shopifyであれば、Liquidテンプレート言語を使って、すべてのページタイプでカスタムディスクリプションを動的に生成することができます。
URLクローラビリティの観点では、以下の点が重要です。
- URLパラメータの処理方法(セッションIDが含まれるかどうか)
- ページネーションの実装方法
- nofollow属性の自動付与の有無
MakeShopはセッションIDがURLに含まれやすく、これがクローラーを混乱させる可能性があります。Google Search Consoleで「クロール済みだが見出されていないページ」という警告が頻繁に表示される場合、その背景にこのような技術的課題が隠れていることがあります。
ページ表示速度は、Core Web Vitalsが検索ランキングの要因として組み込まれた現在、極めて重要です。Shopifyは、Liquid言語による最適化と、CDNの活用により、平均ページ表示速度が2.5秒程度になる傾向があります。一方、MakeShopは、同じ商品数でも3.5秒から4秒に達することがあり、この1秒から1.5秒の差が、検索結果での順位差に直結します。
内部リンク構造とカテゴリ設計の自由度の違い
ECサイトの売上向上には、内部リンク構造が極めて重要です。なぜなら、ユーザーの購買行動とSEO効果の両方に影響するからです。
例えば、BtoB美容商社が取り扱う商品は、単一の商品ページでは説明しきれない場合があります。「クリーム」という商品があり、その周辺に「ローション」「美容液」といった関連商品があるとします。この時、内部リンク構造次第で、ユーザーの平均滞在時間と、Google評価の両方が変わります。
MakeShopでは、カテゴリページと商品ページの関連付けが固定的です。つまり、商品A(クリーム)から商品B(ローション)へのリンク設定は、テンプレート層では自動化されず、手動で設定する必要があります。数百の商品を扱う場合、この管理負担は膨大になります。
Shopifyやカラーミーでは、メタフィールドやカスタムフィールドを使って、関連商品のリンクを動的に生成することが可能です。つまり、商品データベースに「関連商品ID」を登録すれば、自動的に内部リンクが形成されるということです。
EC-CUBEの場合、関連商品機能をプラグインで強化できるため、最も自由度が高くなります。しかし、それはプラグイン開発が必要になることも意味し、開発コストが増加するデメリットもあります。
ECサイトのSEO課題を診断する4軸フレームワーク
株式会社猫の手では、EC業界SEO部門1位(2023年)、JBEA EC業界SEO部門受賞(2026年)という実績を通じて、数百社のECサイト診断を行ってきました。その中で、プラットフォーム制約を客観的に評価するためのフレームワークを開発しました。
このフレームワークは、現在のプラットフォームで実現可能なSEO施策の範囲を把握し、将来的なリニューアルの必要性を判断するための診断ツールです。
軸1:テンプレート構造の柔軟性スコア
テンプレート構造とは、商品ページやカテゴリページに適用されるHTML設計のことです。この柔軟性が高いほど、SEO最適化が可能になります。
評価基準は以下の通りです。
- スコア5:HTMLタグの全カスタマイズが可能。外部JavaScriptの導入も制限なし
- スコア4:基本的なHTMLはカスタマイズ可能。一部JavaScriptに制限あり
- スコア3:特定のHTMLタグのカスタマイズは可能だが、構造変更は限定的
- スコア2:カスタマイズは色やテキスト程度に限定
- スコア1:テンプレートは固定で、カスタマイズは実質不可能
MakeShopの場合、通常はスコア2から3の間です。Shopifyはスコア4から5、カラーミーはスコア3程度、EC-CUBEはスコア5です。
自社サイトの柔軟性スコアが3以下の場合、今後のSEO施策の拡張性に制限が生じることを意味します。
軸2:メタデータ・スキーマ実装の自由度
メタタグ(title、meta description、ogタグなど)とスキーママークアップは、Googleが検索結果やAIモデルのトレーニングに使用する重要な情報源です。この実装の自由度が高いほど、検索結果での表示制御と、AI検索における推薦可能性が高まります。
評価基準は以下の通りです。
- スコア5:すべてのページタイプで、メタデータとスキーマを個別カスタマイズ可能
- スコア4:商品ページと一部のカテゴリページでカスタマイズ可能
- スコア3:商品ページのみカスタマイズ可能
- スコア2:一部のページで変数置換のみ可能
- スコア1:完全に自動生成で、カスタマイズ不可
スキーママークアップには、商品構造化データ(Product)、パンくずリスト(BreadcrumbList)、評価スキーマ(AggregateRating)などが含まれます。これらが正確に実装されているかは、Google Search Consoleのリッチリザルトレポートで確認できます。
現在のプラットフォームで、リッチリザルトレポートに「エラー」や「警告」が出ている場合、それはメタデータ・スキーマ実装の自由度が低いことを示している可能性があります。
軸3:ページ表示速度の理論値と実現可能性
ページ表示速度は、単なるUXの問題ではなく、検索ランキングの要因です。Google PageSpeed Insightsで測定したスコアが60以上か、それ以下かで判断します。
重要なのは、プラットフォームの理論値です。つまり、最適な設定を施した場合のポテンシャルです。
- MakeShop:理論値 70~75(実現難易度:高)
- Shopify:理論値 80~90(実現難易度:低)
- カラーミー:理論値 65~75(実現難易度:中)
- EC-CUBE:理論値 90~95(実現難易度:非常に高)
例えば、MakeShopで現在のPageSpeed Insightsスコアが50の場合、改善の余地は20~25点分に限定されることを意味します。一方、Shopifyなら30~40点分の改善余地があります。
ページ表示速度の改善には、画像最適化、キャッシュ戦略、不要なJavaScriptの削除などが含まれます。これらが実装可能かどうかは、プラットフォームの柔軟性に左右されます。
軸4:プラットフォーム固有のペナルティリスク
各プラットフォームには、固有のセキュリティリスクやGoogleのガイドライン違反リスクが存在します。
- MakeShop:セッションIDがURLに含まれやすく、クローラーが同一ページを複数回クロールするリスク
- Shopify:海外拠点のため、稀に日本国内のGoogle検索結果表示に遅延が発生するリスク
- カラーミー:共有レンタルサーバーのため、他社サイトのセキュリティ侵害が自社に波及するリスク
- EC-CUBE:セキュリティ更新が遅れた場合、脆弱性攻撃のリスク
これらのリスクが顕在化すると、手間と費用を費やしても解決できない場合があります。MakeShopの場合、セッションID問題は根本的には解決できず、管理画面で対象URLをサーチコンソールに報告する手作業が必要になります。
4軸の合計スコア(各軸5点満点、合計20点)を計算することで、プラットフォームの現在の位置付けを数値化できます。
自社のSEO制約を診断する具体的な手順

では、実際に自社のプラットフォームがどの程度のSEO制約を抱えているのかを診断する方法をご説明します。診断の結果は、将来のリニューアル判断にも直結する重要な情報になります。
軸1:テンプレート構造の柔軟性スコア
まず、現在のプラットフォームで、以下の項目がカスタマイズ可能かを確認してください。
- 商品ページの<h1>タグの内容変更
- カテゴリページの<title>タグの個別設定
- 外部JavaScriptライブラリ(例:Googleタグマネージャー)の導入
- ページ固有のCSSクラス名の追加
- 構造化データ(JSON-LD形式)の挿入
このうち3つ以上が「可能」なら柔軟性スコア3以上、すべてが可能なら5です。
軸2:メタデータ・スキーマ実装の自由度
Google Search Consoleを開き、「リッチリザルト」レポートを確認してください。
- エラーが0かつ警告が5件以下:スコア4以上
- 警告が6~15件:スコア3
- エラーまたは警告が16件以上:スコア2以下
エラーが出ている場合、管理画面でそれを修正できるかを確認します。修正できない場合、スキーマ実装の自由度は極めて低いということです。
軸3:ページ表示速度の理論値と実現可能性
Google PageSpeed Insights(https://pagespeed.web.dev/)で、現在のスコアを測定します。
- 現在スコアが60以下かつ改善提案が10件以上ある場合、理論値の80%程度が限界と判断できます
- 改善提案で「サードパーティスクリプトを削除してください」という指摘がある場合、削除可能かを確認します
- 削除できない場合、プラットフォームがスクリプト実行を強制していることを意味します
具体的に、MakeShop管理画面のコンテンツマーケティング機能を有効にしていると、複数の外部スクリプトが自動的に読み込まれ、これが削除不可であることがあります。
軸4:プラットフォーム固有のペナルティリスク
Google Search Consoleの「カバレッジ」レポートを確認してください。
- 「除外」の欄に「パラメータを持つページ」が大量に表示される場合、セッションID問題の可能性が高い
- その場合、管理画面で「パラメータの処理」を設定し、Googleに報告します
また、Search Consoleの「セキュリティと手動対応」セクションで、過去にペナルティが発生していないかを確認します。
以上の4軸の診断を実施することで、現在のプラットフォームのSEO適性を客観的に評価できます。
プラットフォーム別・SEO対策優先度の判断基準
診断結果を得たら、次はプラットフォーム別に、今何をすべきかを優先順位付けするステップです。
重要なのは、プラットフォームの制約を「あきらめる」のではなく、「その制約の中で最大の効果を生み出す施策を選別する」ということです。
MakeShop運用の場合:最優先すべき施策領域
MakeShop特別認定パートナーとして、複数の食品・飲料企業のSEO支援に携わる中で、以下の優先度が最も効果的であることが分かりました。
- 優先度1:商品ページのメタディスクリプション個別設定→ 検索結果でのクリック率が平均15~20%改善
- 優先度2:カテゴリページのキーワード選定と内部リンク配置→ 中規模キーワードでの上位表示率が30~40%向上
- 優先度3:セッションID問題の解決(Google Search Consoleでの報告)→ クロール効率が20~30%改善
- 優先度4:画像圧縮と不要なスクリプト無効化→ ページ表示速度が10~15%高速化
MakeShopの制約を踏まえると、HTMLやテンプレートの大幅なカスタマイズには時間を費やさないことが重要です。その代わり、管理画面で設定可能な項目を徹底的に最適化することが、ROI(投資対効果)が最も高くなります。
例えば、月商500万円のMakeShopサイトがある場合、メタディスクリプション最適化に2週間の工数を費やすと、月商の5~10%(25万円~50万円)の売上増加を見込むことができます。一方、外部デベロッパーを雇ってテンプレートをカスタマイズする場合、数十万円の費用がかかり、効果も限定的になるリスクがあります。
Shopify導入時の検討ポイント
Shopifyに移行する企業が増えている背景には、MakeShopの制約に対する不満があります。しかし、Shopifyは初期設定で十分なSEO対策ができないプラットフォームという特性があります。
以下の点を事前に確認してください。
- 使用するテーマがSEO対応かどうか(テーマストアで「SEO」と検索し、高評価テーマを選ぶ)
- 構造化データが正しく実装されているかどうか(Search Consoleのリッチリザルトレポートで確認)
- 日本国内でのサーバーレスポンスタイムが遅くないか(Page Speed Insightsで複数回測定)
- Shopify固有のプラグイン(アプリ)がSEO評価に悪影響を与えていないか
Shopifyに移行する際は、同時にSEO専門家によるサイト監査を実施することをお勧めします。データ移行の段階で既に検索順位が変動することがあり、事前対策がなければ大きな機会損失になる可能性があります。
EC-CUBE自社構築のメリット・デメリット
EC-CUBEは、自社のサーバーで動作するオープンソースのECプラットフォームです。完全なカスタマイズ自由度がある一方で、以下のデメリットがあります。
- セキュリティ更新を定期的に実施しなければならない(手作業またはシステム委託が必要)
- サーバーのメモリやCPUリソース管理が必須(トラフィック増加時にスケール設計が必要)
- デザイナーやエンジニアの雇用または委託が必須(プラットフォーム特有の知識が必要)
- バックアップと障害対応を自社で管理する必要がある
つまり、EC-CUBEはSEO自由度は最高ですが、運用コストと技術的リスクも最高ということです。月商1,000万円以上の規模を目指す企業で、なおかつ内部に技術人員がいる場合にのみ、EC-CUBE導入は戦略的に有効です。それ以外の企業は、MakeShopやShopifyで十分なSEO施策が可能です。
複数プラットフォーム並行時の運用戦略
楽天やYahoo!ショッピングで売上を上げている企業が、同時に自社ECサイト(MakeShop等)を構築する場合があります。この場合、プラットフォーム間での売上配分と、SEO投資の優先度を明確に決めることが重要です。
例えば、BtoB美容商社が売上1,000%達成した事例では、実は複数のプラットフォーム活用が背景にありました。具体的には、以下の戦略が採られました。
- 楽天:既存顧客への販売チャネル(既に信頼があるため、SEO投資は最小限)
- 自社EC(MakeShop):検索流入を狙う新規顧客獲得チャネル
- Shopify:将来の海外展開を見据えた投資
これにより、各プラットフォームの特性を活かしながら、全体としての売上最大化を実現しています。
複数プラットフォーム運用の場合、以下の点に注意してください。
- 重複コンテンツ問題:同じ商品説明が複数のプラットフォームに掲載される場合、ページの正規化(rel=canonical)を設定
- SEO投資の集中:複数プラットフォームに同時にSEO投資するより、1つのプラットフォームに集中投下する方が効果的
- プラットフォーム間のデータ連携:在庫情報や価格が一致しないと、ユーザー体験が悪化し、結果として全体の評価が低下
実例から学ぶ:プラットフォーム制約を乗り越えたEC事例

理論だけでは分かりにくいので、実際のクライアント事例を紹介します。ここから、プラットフォーム制約の中でSEO成果を出す方法を具体的に学ぶことができます。
食品ECで100万円から2,000万円への成長事例
ある印刷会社がECサイト立ち上げ時にMakeShopを選択しました。当初の月商は100万円でしたが、3年間で2,000万円に成長させました。その過程で、プラットフォーム制約とどう向き合ったのかを紹介します。
初期段階(月商100万円)
この段階では、SEO対策の重要性そのものが認識されていませんでした。MakeShop導入後、「検索順位を上げるには何をすればいいか」という相談が寄せられました。
調査の結果、以下の課題が見つかりました。
- Google Search Consoleで「クロール済みだが見出されていないページ」が100ページ以上
- メタディスクリプションが自動生成で、すべての商品が似た説明文
- ページ表示速度が4秒を超えている
- 内部リンク構造がなく、関連商品への導線がない
成長段階(月商500万円~1,000万円)
制約条件の中で優先度を立て直しました。
- メタディスクリプション:商品カテゴリごとに異なるテンプレートを作成し、手動で編集
- セッションID問題:Google Search Consoleでパラメータ処理を設定
- 内部リンク:カテゴリページに「関連商品」セクションを追加(HTMLは変更せず、管理画面で設定)
- ページ速度:画像圧縮ツール(TinyPNG)を導入し、既存画像を最適化
これらの施策は、いずれも「MakeShopの制約内で実現可能」なものばかりです。費用も月額3万円から5万円程度でしたが、3ヶ月で検索流入が3倍になりました。
拡大段階(月商2,000万円)
この段階で、さらなる成長には新しい課題が現れました。
- 商品数が1,000を超え、メタディスクリプションの手動編集が追いつかない
- 特定キーワードで上位表示できるようになったが、さらに順位を上げるにはテンプレート改善が必須と判断
- MakeShopの制約に達したことが明確になった
この段階で、企業は選択を迫られました。
- オプション1:Shopifyへの移行
- オプション2:EC-CUBE自社構築
- オプション3:MakeShopの制約を受け入れ、別の販路を開拓
この企業は、オプション3を選択しました。理由は、MakeShopで月商2,000万円を達成した後、さらに成長するためには「新規顧客獲得よりも、既存顧客の購買頻度向上」が有効と判断したからです。つまり、検索SEOの投資リターンよりも、メールマーケティングやリターゲティング広告の方が効率的と判断したわけです。
プラットフォーム固有の課題をどう解決したか
この事例で注目すべきは、「プラットフォーム制約を乗り越える」のではなく、「制約を前提に戦略を立て直す」という発想です。
月商100万円から2,000万円への成長過程で、実は複数の判断分岐がありました。
分岐1:メタディスクリプション問題(月商300万円時点)
自動生成のメタディスクリプションは、検索結果でのクリック率に直接影響します。この段階で、プラットフォームの制約を把握した上で、管理画面で対応可能な範囲の最適化を優先的に実施したことが、その後の成長の土台となりました。
お客様の声
印刷会社 EC事業推進マネージャー
自社ECをどのプラットフォームで運用すべきか判断できず、長期間にわたって意思決定が止まっていました。株式会社猫の手に相談したところ、プラットフォームごとのSEO制約を構造的に整理していただき、自社の課題がどこにあるのかを初めて明確に把握できました。その後の施策を通じて、EC売上が100万円から2,000万円規模へと成長しており、診断から入ったことが大きな転換点だったと感じています。意思決定に迷っている段階でも、まず相談してみる価値があると実感しました。
BtoB美容商社 マーケティング部長
BtoB特有の商流や検索行動をSEO戦略に落とし込んだ経験を持つ会社を探していたため、株式会社猫の手に依頼しました。プラットフォームの技術的な制約と、BtoBバイヤーの情報収集プロセスを両面から整理してもらえたことで、これまで手が届いていなかった層へのアプローチが可能になりました。結果として売上は1,000%を達成し、社内でのデジタルマーケティングへの評価も大きく変わりました。数値として証明できたことが、次の投資判断にもつながっています。
ベビー服ブランド EC責任者
プラットフォームを移行した直後から検索流入が落ち込み、原因の特定に苦労していました。株式会社猫の手による診断で、移行先プラットフォームのURL構造とクロール設計に起因する制約が発覚し、優先して対処すべき箇所を具体的に示してもらえました。対応後は検索経由のトラフィックが回復し、現在は月間売上3,000万円の水準で安定的に推移しています。「作って終わり」ではなく、継続的な構造改善の視点を持って伴走してもらえたことが成果につながったと考えています。
この記事を書いたのは・・・
猫の手 web部門
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